
契約書1通につき、4000円の収入印紙を貼らなくちゃ・・・でも高いなぁ
・契約書の印紙税を安くする方法ってないかな?
・契約書の収入印紙をなくす方法ってないかな?
本記事はこのようなお悩みを持っている方向けの記事です。

企業の法務部門長であり、ビジネス法務検定をクリアし、様々な企業との取引契約書の作成・手続きを行ってきた私が、税務署、税理士の話を聞いてまとめました。印紙税については、管轄の税務署に聞くのが一番確実ですが、押さえておくべきポイントをまとめましたので御覧ください。
ビジネスにおいて取引する際、取引基本契約書などを締結し、第7号文書として「4,000円」の収入印紙を貼ります。しかし、企業によっては「200円」の収入印紙を貼ってくるときがあります(特に大手の企業さんからの契約書に多いんですよね)。
印紙税は文書の種類によって税額が大きく変わりますので、どの文書になるかの判断がなかなか難しいといえます。
まず端的に結論を言うと、
7号文書の状態の契約書の印紙税は「4000円」で、
2号文書の状態の契約書の印紙税は条件によって「200円」となります。
よって、いかに2号文書にできるかがポイントになります。
正当な方法で、税金を節約できるかもしれないので試しに読んでみてください。
基本となる国税庁のHPにある印紙税一覧
印紙税には「文書」の種類によって金額が異なります。国税庁のHPにはそのすべてが一覧化されています。
印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで
印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで
2号文書・7号文書の区別

2号と7号を区別するよりどころとして国税庁は次のような例をあげていました。
*請負契約の場合の判断基準
イ.継続する請負で、契約金額の記載のあるもの ⇒ 2号文書
(例)機械保守契約で、月額の保守料金と契約期間の記載のある契約書。
ロ.継続する請負で、契約金額の記載のないもの ⇒ 7号文書
(例)機械保守契約で、契約期間の記載があるが、月額保守料金を別途覚書
などで定めることにしている契約書。逆に、月額の保守料金の記載はある
が、契約期間が特定されていない契約書。
ハ.契約期間が三ヶ月以内で、かつ、更新の定めのないもの ⇒ 2号文書
ニ.単発(1取引)の請負で、契約金額の記載のあるもの ⇒ 2号文書
(例)契約金額の記載のある建築工事請負契約書
ホ.単発(1取引)の請負で、契約金額の記載のない契約書 ⇒ 2号文書
2号文書として認められれば、印紙は4,000円ではなく、200円ですむ可能性があります。
ここが「節約」の最重要ポイントなんです!
2号文書(請負に関する契約書)と7号文書(継続取引の基本となる契約書)について
私が携わってきた業務の場合、ほとんどが「複数の商品の売買を継続取引」のもので、契約書の種類は7号文書となり、印紙税は一律4,000円になります。
請負ではないので2号文書にはならないことになります。(請負=ある仕事の完成を約し、その仕事の結果に対して報酬を支払うこと)
通常の「取引基本契約書」では、なかなか「請負」まで入っている雛形はないと思います。
2号文書となる条件

どんな点に気をつければ2号文書となるのかを整理してみました。
印紙税が2号文書(200円)となる取引基本契約書の内容とは、以下の①~③によって判断されます。
(印紙税を左右する【7号文書】と【2号文書】分かれます。)
①契約書の内容が「3か月以上の売買取引」になると、
その契約書は【7号文書】となり印紙税は4000円となります。
②①に請負契約を加えると2号文書となる可能性が出てきます。
取引が「売買」と「請負」であればよいということです。
③②の契約内容に以下がはいっているかを確認します。
ひとつでも入っていると7号文書となってしまいます。
(1) 目的物の種類
(2) 取引数量
(3) 単価
(4) 対価の支払方法
(5) 債務不履行の場合の損害賠償の方法
(6) 再販売価格
あと2号文書と判断されても、「請負」の額次第では印紙税が変わってきます。
印紙税を節約する目的の場合、請負契約金額が「10万円以下」 までのものとしておいてください。
もし、10万円より高額な請負となるものがあるときは、7号文書のまま印紙税4000円の方が安価になります。
次は「印紙税」が不要となる場合について触れておきます。
電子契約書なら、紙の文書じゃないので印紙不要
実印などが必要だから紙の文書、となってしまいますが、法的効力を持つ電子印章サービスなら「紙の文書」にかかる印紙税が不要になるので、導入を考えてみてもいいかもしれません。

最近では、もう電子印も普通になりつつありますね。

E-mail、FAX、コピーの場合、印紙税は払わなくてよい?
印紙税法第2条「別表第1の課税物件の欄に掲げる文書には、この法律により、印紙税を課する。」契約書や領収書など20種類の文書が課税対象となっている。
これに基づき、印紙を貼っている。
> 国税局HP
「注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならない」
解釈として
「印紙税は課税文書の作成に対して課税されるが、この作成とは交付を含めたものである。注文請書を電子メールやファクシミリで送った場合、現物(=書面)の交付が行われていない。交付がない以上、課税文書は作成されておらず、印紙税は課税されない」
といえます。

でもやっぱり心配なので、最後は管轄の税務署に行って聞いてみました。
管轄の税務署に行って聞いてみました
①「印紙税は”文書”にかかる税金なので、原紙にはかかるがコピーにはかからない」とのこと。
②売買契約書に「何があれば」または「何を削除すれば」、2号文書として印紙税が200円となるのか、雛形を持っていって教えてもらいました。
(この行為で税務署が当社に目をつけて監査が入っても後ろめたいことはないので大丈夫ですが、ほんとに監査に来たら対応する時間は少々もったいないかな)
まとめ
●印紙税は節約できる場合があります。具体的には
7号文書の状態の契約書の印紙税は「4000円」で、
2号文書の状態の契約書の印紙税は条件によって「200円」となります。
●印紙税・収入印紙が安くなる可能性がある2号文書となる条件は
①契約書の内容が「3か月以上の売買取引」になると、その契約書は【7号文書】となり印紙税は4000円となります。
②①に請負契約を加えると2号文書となる可能性が出てきます。取引が「売買」と「請負」であればよいということです。
③②の契約内容に以下がはいっているかを確認します。ひとつでも入っていると7号文書となります。
(1) 目的物の種類
(2) 取引数量
(3) 単価
(4) 対価の支払方法
(5) 債務不履行の場合の損害賠償の方法
(6) 再販売価格
注意:2号文書と判断されても、「請負」の額次第では印紙税が変わってきますので、「請負」が1件でもあるときはその契約金額には注意が必要です。契約金額は10万円以下 です。
●印紙税が不要となる場合があります。
印紙税は「文書にかかる税金」なので、文書でなければ発生しません。具体的には
(1)電子契約書
(2)E-mail、FAX、コピーなど
印紙税は、税理士に聞いてもはっきり答えてくれる方はあまりいないと思います。それは印紙税法にも書かれています。最終的な判断は管轄の税務局での確認が確実ということだけは覚えておきましょう。
それでも、税理士が税に関する専門家であることは間違いありません。経験豊富な税理士の中には印紙税の知識ももっておられる方がいました。よい税理士に巡り合う努力はしてもよいと思います。









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